アルゴリズムとかオーダーとか

仕事で勉強したことなどをまとめてます

Hi-Ether Meetup #7 Fukuoka 参加レポート

福岡では第2回目の開催となるHi-Ether Meetup #7 Fukuokaに参加してきましたのでそのレポートをまとめます。
techplay.jp

今回の会場は毎週ブロックチェーン勉強会を開催しているGeek Studioでした。
今回はDMMの篠原さん(@shinanonozenji_)をメインスピーカーとしてお呼びしました。
また、田沼 和哉 / 北九州市立大学 経済学部(@tu__tn)と、森 啓輔 / 近畿大学 産業理工学部情報学科(@kmorrrry)の学生2名にも登壇していただきました。
参加者の割合としても 16人中6人が学生という非常に若い力を感じられるイベントでした。

それではいつも通り、各登壇者の発表内容を感想を交えて紹介したいと思います。

一人目:DMM 篠原さん @shinanonozenji_

speakerdeck.com

DEXの各種問題を解決するソリューションであるGORMOSについて紹介していただきました。GROMOSのwhitepaperはdropbox上で公開されているだけだそうです。よく見つけてきたなぁと思いましたw
DEXが現在抱えている問題は大きく分けて以下の2つがあります。

  • off-chainで取引する場合はscalabilityは得られるが、securityと売買板の問題が出てくる
  • on-chainで取引する場合はscalabilityとgas costの問題が出てくる

俗に言うblockchainのトリレンマみたいなものですね。GORMOSはPlasmaとShardingのconceptのいいところ取りをして上記の問題を解決するためのソリューションだそうです。
DEXについて、そもそも問題を抱えているという観点がなかったのですごく興味深かったです。GORMOSもある意味Plasma派生 or Plasma拡張みたいなものなので#plasmanとしては今後も注目していきたいと思いました。

二人目:北九州市立大学 経済学部 田沼くん(@tu__tn

タイトル:「LoomNetwork: DAppChainsについて」として発表していただきました。docs.google.com

DAppChainsの機能を紹介しながらその機能のベース技術となるPlasmaの概念やコンセンサスアルゴリズムであるPoAやdPoSなど幅広い内容を非常にわかりやすく簡素にまとめてくれていました。
とりわけ、DappChainsを学習する中で思いついた問題点も紹介していたのが印象的でした。基本的にその技術に対して自発的に問題点を述べるためには深い理解が必要です。
また、実際にTruffleを使ってDappChainsを動かす事例も紹介していました。DappChainsを動かす時にはご教授願おうかと思いました。

三人目:近畿大学 産業理工学部情報学科 森 啓輔  @kmorrrry

speakerdeck.com

分散ストレージのswarmについて発表してもらいました。swarmは分散ストレージということだけは知っていましたがその中身については詳しく知らなかったので非常に興味深かったです。
今回の発表内容では特にIPFSとの比較でswarmの特性を紹介していたので非常にわかりやすかったです。
swarm ver0.4でインセンティブの仕組みがimplementされるらしいので、次のバージョンアップでswarmの時代がくるのかもしれませんね。

最後に設けた質問タイムではswarmに関してみんな質問していて、みんなやっぱり興味あったんだなぁっていうことを感じました。

LT一人目:ハウインターナショナル 谷口 耕平(@ran_tan)

docs.google.com

LT1枠目として弊社谷口に発表してもらいました。
デジタル資産の保有を実感すること=「手触り感がある」という、新しい発想だけどもしっくりくる語彙で新しい切り口でblockchainの活用について提案していました。
blockchainを活用することで、まだ「手触り感」を得られていない資産、特に「社会関係資本」へのblockchainの活用を研究中とのことです。このプロジェクトには僕も参加してますので、近いうちに形あるものを出せるように頑張ります。

LT二人目:chaintope / ハウインターナショナル 中城 元臣(nakajo)

docs.google.com

自分も発表してきました。とはいえ、今回はLT枠が空いていたのでほっとトピックということでここ2ヶ月の間に自分が注目したnewsを紹介したのみです。

まとめ

第2回目の福岡開催であり、さらに今回は学生主体のMeetupでした。場所がGeek Studioで参加していたメンバーもほとんどが毎週開催しているブロックチェーン勉強会のメンバーだったのでいつもな感じでほぼリラックスして発表していたように感じました。
まだまだ福岡で純粋なBlockchain / Ethereum技術者は少ないですがこれからどんどん増やしていきたいと感じました。
また、今回発表していただいた2名の学生の発表も素晴らしく、篠原さんにも「だいぶ凄み感じました。福岡始まってる」とのありがたいお言葉をいただきました。これからも福岡のblockchain界隈を盛り上げていきたいと思います。

また、今回も運営を手伝ってくれた石川さん谷口くん吉野くんその他参加していただいたみなさまありがとうございました。