アルゴリズムとかオーダーとか

仕事で勉強したことなどをまとめてます

Plasma 勉強会3回目の参加レポ

y-nakajo.hatenablog.com
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毎月恒例となってます。Plasma #3に参加してきましたので、そのレポートをまとめていきます。
リアルタイムツイートはいつもの通りtogetterにまとめております。
togetter.com

今回の会場はPlasmaの本拠地(?)であるOmiseGo様とグローバル・ブレイン様が設立したコワーキングスペースであるNeutrinoでした。

全体的にシンプルな装いでしたが、置いてある小物や雰囲気から近未来感がビンビンしてくるcoWorkingスペースで、なんだか身が引き締まる思いでした。


Plasma勉強会3回目の今回は、前回までのおさらいとさらについこないだ提案されたPlasma Debitなどの新しい提案について、Plasma本流と派生提案を含めて整理する会だったかなと思います。
それでは当日の発表を感想を交えて紹介していきたいと思います。

一人目:Sato Motoki @m0t0k1ch1

speakerdeck.com
一人目はEthereumのPlasmaやShardingなど先行提案を調べた人であれば誰でも目にしたことはあるんじゃないかと思う、こちらのscrapboxでいろいろなethresear.chの内容を翻訳してまとめてくれている @m0t0k1ch1さんです。
scrapbox.io

@m0t0k1ch1さんが所属しているSIVIRA Inc. ではPlasmaが登場するかなり以前からPlasmaのような複数のブロックチェーンがそれぞれつながってスケーラビリティーを改善していくのではないかという未来を想像し、研究してきたとのことでPlasmaに関してもかなりの知見を持っている方でした。
特にPlasmaの次の提案であるMore Viable Plasmaの序章に登場する定理証明式についての話など非常に難しいけど大事な部分の説明をしていただきました。
個人的にはPlasma提案の全体像をそれぞれカテゴリーごとに分けて整理してくれていた図が非常に興味深かったです。定理証明の話は正直難しすぎてよくわからなかったのですが、今後より複雑な条件を満たしていく場合、人間の頭でサンプルデータを元に想定通り動作するのかを想像していくのは非常に難しいので、こういった数学的な証明を行っていく必要があり勉強していかないといけない領域だなと感じています。

二人目:篠原 航 @shinanonozenji_

speakerdeck.com
二人目はDMM.comの篠原 航さんによる「Plasma Debit」のお話でした。
篠原さんは日本で一番最初に刊行されたEthereumの技術書の共同執筆者です。のでご存知の方も多いかと思います。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0794WJYGW/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1www.amazon.co.jp

自分は初めて参加したHi-Etherのmeetupの会場がDMM様のイベントスペースで、その時に司会をされていたのが篠原さんで、その時からオンラインやオフラインを含め仲良くさせていただいております。(ちなみにHiEtherのイチローっていう僕の二つ名は篠原さんが名付け親ですw)

発表内容は Why, How, Whatの3要素で綺麗にまとめられており、Plasma Debitの内容及びそれが登場するまでの背景が非常にすっきりと理解できました。とにかくスライドが非常に綺麗で女子力高いなぁという印象です。もちろん内容もすごく綺麗に整理されておりました。
Plasma DebitはPlasma Cacheを背景に、PlasmaをState Channelとして突き詰めていった提案という印象でした。Plasma + Lightning Networkというイメージで読んでいくと非常にすっきりと理解できると思います。個人的にはそこまでスケーラビリティーにスケーラビリティー重ねてどんだけ速くしたいんだろう?wみたいな感想を抱きました。

三人目:Georgios Konstantopoulos @gakonst

docs.google.com
三人目はみんな大好きCryptoZombieでおなじみのLoom Networkからヨルゴスさんの発表です。
Loom NetworkでのPlasma実装の紹介をしていただきました。特に印象に残っているのが、Plasma Cacheを採用する場合withheld以外ではmass exitは起こらない。ということでした。Plasma Cacheでは不正はすぐにchallengeで潰されるため不正なtxが原因でのmass exitは起きないということです。Loom Networkではside chainのコンセンサスアルゴリズムとしてはdPoSを採用しているなどいろいろ興味深い話を聞けました!
スライドが日本語約されていたのと、Plasmaのおさらいから説明してくれていたのでなんだか自分が英語すごい理解できる!!みたいな感覚になってましたw

まとめ

3回目としてはPlasmaで採用できるコンセンサス・アルゴリズムは何があるのか?みたいな話をしたいなぁという予定を立てていたそうなのですが、3回目開催までの1ヶ月の間にも大きくPlasma提案が進展しており、さらに新しい提案が発表されていたため今回も最新のPlasma提案について整理するだけでいっぱいいっぱいといった感じでした。

そして!Plasma勉強会4回目について宇野さんがツイートしてました。


勉強会の会場でも紹介されてましたが、次回はOmiseGoのエンジニアの面々が登場するそうです!さらにworkshopも開催されるとか!!非常に楽しみです!!!!